今回レビューするのはAnkerのSoundcore Life Q30です。
以前Soundcore Life Q10というエントリーモデルをレビューしたのですがその上位モデルがSoundcore Life Q30になります。
上位モデルとは言ってもそこはAnker、税込み8,990円でそこそこお求めやすい値段になっているにもかかわらずノイズキャンセリングや外音取り込み機能、さらにアプリでイコライザーを調節し好みの音質にカスタマイズすることもできるかなり多機能のモデルになっています。
Contents
Soundcore Life Q30のスペック(Q10と比較)
Soundcore Life Q30 | Soundcore Life Q10 | |
重量 | 約260g | 約290g |
再生可能時間 | 最大40時間 (ノイズキャンセリングモード) / 最大60時間 (通常) | 最大60時間 |
充電端子 | USB-C | USB-C |
対応コーデック | AAC/SBC | AAC/SBC |
ドライバー | 40mm | 40mm |
ノイズキャンセリング | ○ | ✕ |
外音取り込み | ○ | ✕ |
アプリ対応 | ○ | ✕ |
ハードケースの有無 | 有り | 無し |
この2つのモデルの価格差は約5000円になっており、やはりノイズキャンセリングと外音取り込み機能の有無、そしてSoundcoreアプリに対応しているかが一番の違いになりますね。
あと重量が30g軽くなっていたり、ハードケースが付属しているのは地味に嬉しいポイントになりますね。
ちなみにSoundcoreシリーズのヘッドホンにはこの2つのモデルの中間に位置するQ20と、LDACに対応しているQ35というモデルも存在します。
Soundcore Life Q30の外観など

内容物は「本体(ハードケース)」「マニュアル」「3.5mm AUXケーブル」「USB-C & USB-Aケーブル」になります。

ハードケースは思ったよりもしっかりしてるし、普通に素材感も良いです。

本体は折りたたんで収納されており中にはケーブル類も収納されています。


今回選んだカラーはブラックです。
ネイビーとピンクのカラーも存在するのですが何故かブラック以外のカラーは9,990円(税込み)になっており1,000円高くなっています。

質感は上部のヘッドバンドの部分だけ光沢のある素材になっておりその他はマットな素材になっています。


ヘッドバンドの内側はレザー素材になっていてイヤーパッドを同じような質感になっていてかなりふわふわで高級感を感じます。

長さの調整は片方で約4cm可動できるようになっています。

イヤーハッドは内側にのみ開くようになっているので首にかけるときも邪魔になりにくくなっています。

ボタンや端子に関しては右耳には音量の「➕/➖」と「再生/一時停止」、そして有線接続に使用するAUX端子があります。

左側にはノイズキャンセリングボタンと電源ボタン、そしてUSB-Cの充電端子があります。

イヤーパッドの大きさは全体で約9.7cm、内側が約6cmになっています。
ここのサイズはQ10とほぼ同じになっていますのでパッド部分のつけ心地に関しては非常に似ています。

重量は測ってみると264gでした。
SONYのワイヤレスヘッドホンWH-1000XM4が公式では254gだったのでほぼ同じ重量になっていますね。

全体のデザインに関しては好みが分かれるようなものではなく、どちらかというと万人受けするデザインになっていると思いますので外でつけるのも問題ないという印象です。

Soundcore Life Q10との比較
Soundcore Life Q10と外観の比較をしてみました。



比較してみるとやはり質感などの部分でQ10のほうが安っぽく感じてしまいますね。
あとすごく細かいですがイヤーパッド部分の厚さが若干Q10のほうが分厚くなっていますね。
とはいえ基本的な大きさなどはほぼ同じになっているのでそこまでつけ心地に関しては変わらないという印象ですが重量が30g軽くなっているのでQ30のほうがつけていて楽に感じますね。
Soundcore Life Q30のペアリング方法・操作方法
ペアリング方法は超簡単。
ヘッドホン左耳の電源ボタンを長押しして電源をONにするとペアリングモードになりますので、スマホ側のBluetooth設定から接続してください。
音楽再生中の操作に関しては音量ボタンで音量の調整と長押しで前の曲へ/次の曲と再生/一時停止ボタンになっています。
モードは「ノイズキャンセリングモード」「外音取り込みモード」「標準」の3種類を切り替えることができるようになっています。
ノイズキャンセリングモードにするには左側の「NCボタン」を押せば切り替わります。

もう一度NCボタンを押すと「No More」という音声が流れ標準モードになります。
さらにもう一度NCボタンを押すことで外音取り込みモードになります。外音取り込みモードの時は「TRANSPARENCY」と音声が流れます。
NCボタンで3つのモードを切り替えられますが、ヘッドホン右側がタッチパネルになっており、ここを一秒間タッチすることで「外音取り込みモード」と「標準モード」を切り替えることもできるようになっています。

マルチポイントの方法
マルチポイントとは一つのヘッドホンに対して複数のデバイスを同時に接続しておける機能のことでSoundcore Life Q30は2台のデバイスに同時に接続が可能になっています。
マルチポイントの方法は1台のデバイスに接続している状態で左耳側の電源ボタンを2回押すことでペアリングモードになるので繋ぎたいデバイスのBluetooth設定で接続するだけです。

この機能を使うことでスマホとタブレットなどの機器に同時に接続をしておけるのでスマホで音楽を流していたけど、タブレットでYouTubeを見たいなんて時にいちいちBluetooth設定を開いて接続し直すという手間がなくなります。
ただし2台の端末から同時に音を出すということはできないので片方の端末の音を一時停止にしてからもう片方の端末を再生する必要があります。
実際に使ってもみると設定を開く手間がなくせるのは思ったよりも便利なので地味に嬉しい機能ですね。
Soundcore Life Q30の音質は?

音質はその他のSoundcoreシリーズと同様に低音が強めのドンシャリ傾向になっていますね。
後述しますがこのヘッドホンはアプリでイコライザーを調整して音質をカスタマイズできるのですが、用意されているプリセットと比較したらデフォルトの音質は「ヒップホップ」のプリセットに近い感じですね。
ちなみにエントリーモデルのQ10にはBASSボタンという低音を倍増させるボタンがついているのですがQ30にはそれがありません。しかしBASSボタンを押しているQ10と同等の低音が出ていると思います。
Q10との全体的な比較についてですがやはり同じ方向性の音質になっているのでそこまで両者の違いを感じることはできなかったですね。
あえていうならQ30のほうが迫力が増しているなと感じましたが劇的に良くなっているという印象ではないです。
あとAUXケーブルで有線接続した場合にはハイレゾに対応しているのですがこれに関しては若干音がクリアになってヴォーカルの声が聞こえやすくなったという印象がありました。
Soundcore Life Q30のノイズキャンセリングについて

ノイズキャンセリング機能についてですがまず部屋の中で使用してみた感想としてエアコンの風の音は見事にかき消してくれます。
エアコンの風量を最大にすると若干風の音が聞こえてくる感じはありますがそれ以外の風量ではしっかりと風音を消してくれます。
ちなみにこの日が大雨だったので部屋の窓を開けた状態で試したみたところエアコンほどにはかき消してはくれなかったですが効果はありましたね。
電車の中でいうと「ゴーー」という低い音をかき消してくれて「サーー」という音と人の話し声が若干聞こえてくるという感じですね。
またアプリを使うことで「交通機関」「屋内」「屋外」の3つのモードを切り替えることができるのですがこれに関しては大きな違いをそこまで感じることができなかったですね。
とはいえこの価格帯のノイズキャンセリング性能としてはかなり良い性能なのではないかと思います。
Soundcore Life Q30の外音取り込み機能について
外音取り込み機能に関してですがこちらに関しては想像していたよりもかなり自然な聞こえ方になっておりマイクで拾ったような違和感もほとんど感じませんでした。
正直もうちょっと不自然な聞こえ方になると予想していたのですがまったくそんなことがなかったのでかなり驚きましたね。
以前、家電量販店で他社製のヘッドホンの外音取り込みモードを体験した時はもっとマイクで拾った感じで聞こえてきた印象があったのでそう考えるとかなり優秀なほうではないかと思います。
ヘッドホンをしたままテレビやYouTubeなども非常にクリアに聞こえてくるので普通に使うことができるなというクオリティでした。
Soundcoreアプリでできること
Soundcore Life Q30はAnkerが提供する「Soundcore」というアプリに対応していますのでこのアプリをインストールすることによってさらに便利に使うことができます。

特にイコライザーを調整して音質をカスタマイズする機能はかなり楽しいのでぜひインストールしておきましょう。
アプリで操作できるのは「モード設定」「イコライザー」「睡眠モード」の3つになります。

アプリ側でヘンドホンが認識できずエラーになってしまう場合
このアプリのレビューでヘッドフォンが認識されずにいつまで経っても繋がらないという声がかなり多いようです。
私も最初にアプリをインストールして設定しようとしたらずっとエラーになってしまい全然繋がりませんでした。
が、下記の手順を踏むことで無事エラーを解消することができたのでもし同じようにエラーが出てる人は試してみてください。
①Soundcoreアプリを削除しヘッドホンの電源もOFF、スマホのBluetooth設定からもQ30を削除
②Soundcoreアプリを再度インストールし立ち上げQ30を選択
③「Bluetooth設定に進み、Soundcore製品を選択します。」という画面が表示されたらヘッドホンの電源をONにし、スマホ側のBluetooth設定でペアリング
④ペアリングできたらアプリに戻ると接続成功
私の場合はこの手順で繋げることができました。これでもダメだという人はスマホの再起動なども行ってみてください。
イコライザー調整
画面左下の「イコライザー」を選択します。
プリセットを選択すると複数用意されているのでワンタッチで様々な音質に変更することができます。

色々なプリセットを試してみましたがガラッと音の印象が変わるのでこのヘッドホン一つで様々なタイプの音質を楽しむことができるのはかなり良いですね。
さらにプリセットを選択した状態で「カスタム」をタッチするとプリセットのイコライザーを自由に調整することが可能になっています。


これによって自分だけのプリセットを作成、保存していつでも呼び出すことができるようになっています。
これなら初めてSoundcoreシリーズのヘッドホンを購入してみたけど自分の好みの音質ではなかったという場合でも自分の好きな音質にカスタマイズすることができます。
その日の気分や聞く音楽のジャンルによっても簡単に音質を変更できるのはぜひ活用したいですね。
モードの切替
アプリからモードの切り替えもできるようになっています。
中央の「モード設定」をタップすると「ノイズキャンセリングモード」「外音取り込みモード」「標準」の3つのモードをワンタップで切り替えることができます。
さらに本体側では切り替えができなかったノイズキャンセリングモードの「交通機関」「屋内」「屋外」の3つのモードも切り替えることができるようになっています。

モード切り替えに関してはiPhoneならウィジェットに登録しておくことができるので頻繁に使うという人は設定しておきましょう。

睡眠モード
睡眠モードは睡眠の質を向上させるためのヒーリングサウンドを鳴らすことができるようになっています。
「雨音」「鳥の鳴き声」「水滴の音」などの11種類の音をミックスして鳴らすことができタイマー機能もついています。

まとめ
・ノイズキャンセリングや外音取り込みモードのついているヘッドホンが欲しいが価格は抑えたい
・音質も自由にカスタマイズしたい
・自宅で複数のデバイスに繋いで使いたい
さすがAnkerの製品だけあってこの価格帯でこれだけの機能とクオリティを実現するのはやっぱりすごいと思いました。
おそらくこの価格帯でこのクオリティを出せるのは現在Ankerの製品だけなのではないかと思います。
ノイズキャンセリングや外音取り込み機能がほしいけど3万以上もするような高級ヘッドホンにはなかなか手が出せないという人はこの製品で十分満足できるのではないかと思います。
レビューをしていて残念な点というのが特になかったのもかなりよかったですね。
気になった方はぜひチェックしてみてください!
- 一万円以下のヘッドフォンで最強クラスのコスパ
- アプリで音質を自由に変えられるのは最高
- これと言って残念な点はないかも!
しいていうならデザインが気に入らない人はいるかも?
・上位モデルながら税込み8,990円の価格
・ノイズキャンセリング機能付き
・外音取り込み機能付き
・アプリで音質カスタマイズが可能
・有線接続ならハイレゾにも対応
・マルチポイント対応で2台のデバイスに同時接続可能